循環器医療において真に必要とされる
スペシャリティファーマを目指して
当社は、2014年に世界遺産に登録された富岡製糸場の最後の民間オーナーである片倉工業株式会社により、蚕蛹中のビタミンB2の高度利用を目的として1943年に福島県福島市に設立された会社です。
設立当初は、脱脂蚕蛹に胚芽・麹菌・乳酸菌を添加する発酵法でビタミンB2を生産し、「ビスラーゼ錠」を発売していましたが、1945年に蚕蛹のタンパクをもとにして、ビタミンB2を生産する菌を培養する製造方法を確立しました。この画期的な発明によりビタミンB2の生産量は飛躍的に向上し、「強力ビスラーゼ」、「ビスラーゼ注」などのラインナップ拡充に繋がり、ビタミン製剤の企業としての地位を固めました。
その後、1981年の心臓病薬「フランドル」、1984年の日本初の貼る心臓病薬「フランドルテープ」の開発を転換期として、それまでの「ビタミン剤」のメーカーから「循環器領域のスペシャリティファーマ」へと舵を切りました。
現在、国内の医薬品市場は、少子高齢化に伴い増大する医療費の抑制策が進められるなか、各社生き残りを賭け企業再編も進んでいるところですが、そうしたなかで当社は、再編や規模の拡大によることなく、“循環器領域を中心に独創的な新薬を通して人々の健康に寄与する”という企業理念に基づき、循環器領域に特化する事で研究開発、生産、営業の経営資源を一点に集中し、限定した事業領域で強くなることでプレゼンスの向上を図り、世界初のβ1遮断テープ剤「ビソノテープ」等、他社が真似できないユニークな製剤、循環器領域の新薬、付加価値後発品の開発に取り組み、スペシャリティファーマとしての地位を築いて参りました。
今後は、常に変化する多様な医療ニーズにお応えするために、これまで循環器領域で築いた強み・専門性を活かし、循環器領域にとどまらずその周辺領域の新薬や付加価値後発品等の研究開発にも取り組み、循環器医療において真に必要とされるスペシャリティファーマを目指して、健康というすべての人の望みを、医療用医薬品の分野でしっかりと支えることにより、社会に貢献し続けて参ります。
代表取締役社長
髙橋 敦男